医療従事者の方へ

基幹病院において血液疾患の診療に携わられている医療従事者の方へ

血液疾患を抱える患者さんの数は社会の高齢化とともに確実に増加している一方で、内科の中でも特に際立った特殊性を有する血液内科を専門とする医療機関やスタッフの数は少なく、全国的に基幹病院では血液内科診療に従事する医療者の方々の負荷が高まっています。

そうした医療現場での体験を通じ、「こんなクリニックがあったら助かるのにな」という基幹病院における医療従事者の方々の気持ちに応え、患者さんが安心して地域での日常生活を行えるよう当院は全面的にサポートします。

専門の外来部門としての機能はお任せいただけますし、患者さんのニーズに沿って、当院は柔軟に活用いただくことができます。

入院が必要となった際には、その病態に応じて貴院を含め適切な入院先を手配いたします。

また、終末期医療に関しても外来からのスムーズな在宅移行を手配いたします。

今後もますます基幹病院から必要とされる地域のクリニックとなれるよう、また、高度な専門性を有した病診連携における新しいモデルケースとなれるように基幹病院において血液疾患の診療に携わられている皆様との関係性を継続的に洗練させていきます。

血液疾患を抱える患者さんの日常診療を支える地域の受け皿として、当院に大切な患者さまを安心してお任せください。

具体的には以下のような形で病診連携させていただき、地域医療に貢献いたします。

①当院に転院して血液疾患の診療を継続する形（転院）

当面入院を要さないと予想される、または積極的な治療を行わない／希望されない血液疾患のほとんどのケースについて継続診療を提供いたします。

当院ではBlastの有無まで自動検出できる血球分画解析機能やIPF解析を標準装備した血球分析装置、フルオート凝固検査装置、生化学一般検査機器を院内に完備しております。

基幹病院と同様、患者さんへ当日30分以内に採血結果の返却を行なうことができますので、患者さんの安心および利便性の向上にお役立ていただけます。

鉄欠乏性貧血治療や軽度の血球数異常の経過観察なども歓迎いたします。

貴院の診療日時が患者さんのご要望に合わない場合や他府県から神奈川県に転居された場合などにも是非ご紹介ください。

さらに、発熱患者さんや休日診療を希望される患者さんなど、基幹病院での当日受診が難しいケースでも、新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスを始めとする感染症の検索および外来治療を柔軟に提供いたしますので、ご紹介ください。

②貴院に通院しながら当院が診療に協力する形（併診）

患者さんが貴院と当院の両方に通院される形です。

主な治療・検査は貴院で行い、日常的な血液検査や合併症治療を当院で分担させていただきます。

貴院における外来負荷を軽減し、専門診療に集中できる環境作りをお手伝いするとともに、血液疾患を抱える患者さんの利便性の向上に貢献します。また、当院で併診させていただいく場合、肺炎やその他の合併症入院については、入院先を当院で手配させていただくこともできます。

併診できる血液疾患患者さんの例

• 発熱して外来受診の必要があるものの貴院にて当日受診が困難な場合の一次診療
• 寛解状態にある悪性リンパ腫や急性白血病のフォローアップ（再発時には再紹介いたします）
• 病勢コントロールのついている慢性白血病
• 経過観察中または病勢コントロールのついている悪性リンパ腫や骨髄異形成症候群
• 病勢コントロールのついている免疫性血小板減少症（特発性血小板減少性紫斑病）
• 同種造血幹細胞移植後の計画的ワクチン接種
• 移植後のLTFU（少なくとも年に１回は貴院でも経過観察いただきます）
• 定期的な外来輸血（赤血球、血小板）
• G-CSFやESA製剤などの定期注射
• 必要時の輸液、抗生剤点滴など
• 終末期における外来から在宅医療への移行支援
• その他、ご要望に応じて柔軟に対応いたしますので随時ご相談ください。