真性多血症(PV)は、骨髄で赤血球が異常に増加する病気で、血液が濃くなり血栓ができやすくなるのが特徴です。これに対し、二次性多血症は、酸素不足やホルモンの影響で起こるもので、真性多血症とは異なる原因で発症します。
真性多血症は難病指定?
真性多血症は、日本で難病指定はされていません(2025年現在)。
真性多血症は癌ですか?
真性多血症は、血液がんの一種に分類されます。白血病や骨髄線維症へ進行することがあるため、定期的な経過観察が必要です。
真性多血症の診断基準
診断には、血液検査や遺伝子検査が用いられます。
- ヘマトクリット値(Hct):男性52%以上、女性48%以上
- ヘモグロビンや赤血球数の増加
- JAK2遺伝子変異の有無
- エリスロポエチン(EPO)値の低下
真性多血症の症状
- 頭痛やめまい
- 顔や手足の赤み
- かゆみ(特に入浴後)
- 血栓による脳梗塞や心筋梗塞のリスク増加
真性多血症の治療
- 瀉血療法:血液を抜いて赤血球量を調整
- 低用量アスピリン:血栓予防
- 抗がん剤(ヒドロキシウレアなど):増殖を抑える
真性多血症の治療費
日本の健康保険(保険診療)を利用して治療可能です。
自己負担額は健康保険に準じますので、年齢や所得に応じて異なります。JAK2阻害薬という特殊な薬剤を使用する際には治療費が高額になる場合があります。
その際には高額療養費制度を通して還付を受けることができるか確認した方が良いでしょう。詳しくは厚生労働省のホームページなどでご確認ください。
真性多血症を放っておくとどうなる?
未治療のままだと、血栓症や骨髄線維症、急性白血病へ進行するリスクが高まりますので、定期的な血液内科受診をお勧めします。
真性多血症の食事
- 鉄分の過剰摂取を控える(赤血球の過剰増加を防ぐため)
- 水分補給をしっかり行う(血液の濃縮を抑え、血栓を予防するため)
真性多血症は治る?
現在のところ、完治させる治療法はなく、生涯にわたる管理が必要ですが、適切な治療により正常な生活を送ることが可能です。
真性多血症の余命
治療を適切に行えば、寿命を全うできるケースが多いですが、合併症のリスク管理が重要です。
真性多血症は早期発見と適切な治療が重要な疾患です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
当院では、最新の診療ガイドラインに基づいた診断・治療を提供し、患者様の健康をサポートしています。
さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
多血症