- 医院名
- 伸寿記念クリニック
(しんじゅきねん くりにっく) - アクセス
- みなとみらい線「みなとみらい駅」徒歩8分
みなとみらい線「新高島駅」下車徒歩7分 - 診療内容
- 内科 小児科 血液内科
- 住所
- 〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい6丁目3−6
オーケーみなとみらいビル 1階 - 診療時間
-
診療時間 月 火 水 木 金 土 日祝 09:00-19:00 ★ ● ● ● ● ● ● ★:平日の月曜日のみ8:30~12:00
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
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09:00-19:00 | ★ | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
★:平日の月曜日のみ8:30~12:00 |
40代、50代とだんだんと歳を重ねてくると健康診断で血糖値の異常を指摘されることが出てくるでしょう。
そうすると街中の血糖値を下げる食品や飲料の広告が目につくようになるでしょう。
すでにそういったいわゆる健康食品や飲料を購入して生活に取り入れている方もいらっしゃると思います。
ここでは血糖値が高い状態が続くことでさまざまな体の不調が出る糖尿病についてご紹介し、正しい知識を身に付けていただくことを目的にお話しさせていただきます。
糖尿病の治療で最も重要なことは早期発見と早期の生活習慣の改善です。
健康診断などで糖尿病の可能性を指摘されたら、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
糖尿病は生活習慣病だからもっと痩せなきゃいけないと人によっては耳にタコができるくらい聞かされていることでしょう。
実際、巷でも啓蒙活動が盛んに行われていますが、その多くは健康食品や飲料の宣伝広告です。
でも、本当にそうなのでしょうか?
冒頭から逆説的な話題でガクっとされた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはあまり知られていない話の一つに体重に関する興味深い話題があります。
みなさん太り過ぎの人は寿命が短い印象をお持ちで、モデルのようにすらっと健康的な方の方がそりゃあ長生きでしょうと思っていたりしませんか?
驚かれるかもしれませんが、実はそうでもないのです。
少し太り過ぎているくらいの人の方が実は長生きなのです。
肥満度は通常BMIという値を用いて評価します。
BMIは体重(キロ)÷ [身長(メートル)×身長(メートル)]で計算されます。
例えば170cm(1.7メートル)、65キロの人の場合BMIは65(キロ)÷ [1.7(メートル)×1.7(メートル)]=22.5となります。
BMI30以上を肥満、25以上30未満を太り気味、18.5以上25未満を普通、18.5未満をやせと判定します。
みなさんのBMIはいかがですか?
日本人において40歳時点でのBMIを上記の手法で評価し、その人たちがその後何歳まで生きたかということを厚生省が調査した結果が公開されています。
それによると最も長生きしたのは実際には男女ともに太り気味のヒトたちで、それぞれ平均81.6歳、88.0歳まで生きられました。
普通のヒトたちはそれぞれ平均79.9歳、87.9歳まで生き、肥満のヒトたちは79.4歳、86.0歳まで生きました。
逆にやせのヒトたちは74.5歳、81.7歳と、太り気味のヒトたちと比較すると、それぞれ男性7.1歳、女性6.2歳も短命であったことがわかっています。
この結果を見てみると、長く生きることを目的とするのであれば、太り過ぎて肥満までいくと良くなさそうだけれど、太り気味くらいが実はちょうど良いということも言えるかもしれません。
少なくとも、痩せているということは長い目でみると一般的なヒトの健康状態としては最適ではないことは言えると思いますので、生活習慣に気をつけるといっても無理なダイエットは禁物なのです。
BMIは24くらいを目標に、BMIが22~26のヒトは、血圧や血糖値などの検査データに異常がない限り、無理してやせなくても良いと言えるでしょう。
さて、そうは言っても糖尿病が生活習慣病であることには変わりがありません。
最近では遺伝によって糖尿病になりやすかったり逆になりにくかったりすることもわかってきています。
特に日本人では西洋人に比べて膵臓というお腹の真ん中にある臓器から分泌されるインスリンというホルモンの絶対量が少ないことが知られており、同じ食事量でも血糖値がより上がりやすい体質にあると言えるでしょう。
BMIが22~26の同じような太り気味の人でも、この人は健康体なのに、別の人は糖尿病になってさまざまな問題が出てきてしまうのは、その人が生まれ持った体質が大きく影響しているのです。
ですから、糖尿病になってしまった方、またはそれに近づいてきている方はたとえBMIが26以下であったとしても生活習慣の改善が必要になってくるのです。
具体的には食事習慣の見直しと運動習慣が無い方であれば日々の生活に少しでもウォーキングやジョギング、またはヨガやダンスなどの有酸素運動を取り入れていくことをお勧めします。
糖尿病は、かなり進行してしまうまでは自覚症状が現れにくいため、健康診断などで指摘されるなどの機会がなければ自分で糖尿病と自覚することは難しいです。
定期的に健康診断を受けることで事前に察知することが可能ですので強くお勧めします。
また、あらかじめ糖尿病の症状を知っておくことで、実際に症状が現れた際に「もしかしたら糖尿病かも?」と疑えるようにしておくことも大切だと思いますので、それに関してここでご紹介いたします。
糖尿病、つまり血糖が高い状態を長い間放置しておくと、体の血管が至ることころで傷んできます。
そうすると、細い血管から順番に壊れていってしまいます。
体の細い血管はどこにあるかと言うと神経の周り、目の網膜、さらに腎臓に張り巡らされています。それらがこの順で影響を受けます。
「しんけい」の「し」、「目」の「め」、「じんぞう」の「じ」をとって、「しめじ」と覚えると良いでしょう。
医療用語では糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症とそれぞれ呼称します。
これらは糖尿病特有の合併症で、血糖値が高いまま放っておくと、糖尿病発症時から10~15年で合併症が出てきます。
安静に座っているだけでも全身の至る所が痺れたり、目が見えなくなったり、腎臓の機能が廃絶してに尿が出なくなり、最終的には透析に至ったりして、生活の質を著しく落としてしまうので本当に注意が必要です。
糖尿病にはインスリンという身体の中で唯一、血糖値を下げるホルモンが深くかかわってきます。
インスリンはすでに述べましたように膵臓から分泌されるのですが、膵臓から1日に分泌できるインスリンの量には限りがあります。
糖分を摂取して血糖値が上がると、すかさず膵臓からインスリンが分泌されて、血糖値を正常範囲内に戻してくれます。
しかしながら、日常的に糖分の多い食事を摂りすぎていると、対応できるインスリンの量が相対的に不足してしまい、血糖値を正常範囲内にとどめておくことが難しくなるため、結果的に高血糖の状態が常に続くことになります。
また、肥満気味の方や運動習慣の無い方ですとインスリンは分泌されていても、それをうまく利用する体の反応が弱まっていたりすることで血糖値が高くなってしまいます(これをインスリン抵抗性と呼びます)。
こういった状況を打開するため、インスリン分泌を促進したり、食事からの糖の吸収を抑えたり、インスリン抵抗性を改善したり、最近では体の糖分そのものの排泄を増進したりする作用のお薬が開発されており、食事療法や運動療法とあわせて用いられることが増えています。
一部のお薬には腎臓や心臓を保護する作用があり、内服薬の選択は患者さんのさまざまな臓器の状態を評価した上で最も合理的な選択をする必要があるのです。
それでも血糖値の管理が難しくなるようであれば、インスリンそのものを毎日決まった時間に注射する必要が出てきます。
糖尿病は非常に奥深い病気で、国民病である糖尿病を少しでも上手に治療するための治療法の開発が近年特に盛んに行われるようになっています。
今後も少しずつ治療法がアップデートされていくと予想されますので、すでに糖尿病の治療を行われている方は内服薬について定期的に医療機関で見直してもらうと良いでしょう。
もちろん、まだ糖尿病に至っていない方も正しい知識を身につけて、この生活習慣病をしっかり予防することで健康的な毎日を過ごしましょう。
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